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6.222021
遺言執行者とは?
遺言執行者が必要な場合
遺言執行者とは、遺言者に代わり、遺言の効力発生後その内容実現に向けて必要な事務一切を行う者を言います。
では、遺言書を作成した場合、その遺言書を実現するために、常に遺言執行者をつけなければならないのでしょうか?
結論から申しますと、常に遺言執行者が必要というわけではありません。
確かに、遺言執行者が居れば、遺言の効力発生後スムーズに遺言の内容が実現される可能性が高いです。
このように、遺言執行者の制度はスムーズな遺言の実現のためにある制度ですので、民法では、以下の場合に遺言執行者を定めなければならない、としています。
- 遺言によって法定相続人を廃除し、またはその取消しをする場合(民法893条.894条)
- 遺言で自分の子供を認知する場合(民法781条2項.戸籍法64条)
遺言執行者の地位
遺言執行者に指定されると、その権限内において、遺言執行者であることを示してした行為は、相続人に対して直接その効力を生じます(民法1015条)
また、相続人から請求があれば、彼らの立ち会いのもとで財産目録を作成するか、公証人に作成させなければなりません(1011条)。
遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の権利を有する事になるので(民法1012条)相続人は相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができなくなります(民法1013条)。
遺言執行者の辞任
遺言執行者は、被相続人からの信頼があって執行者に選任されます。
ですので、基本的に、遺言執行者としての事務は、その人が行うことになります。
ですが、遺言執行者としての事務を遂行することができないやむを得ない事情がある場合には、第三者にその任務を行わせることができます(復任権1016条1項)。
また、遺言執行者に選任されたことが負担であって職務遂行ができない場合には、辞任することも許されます(民法1019条2項)
その場合には、遅滞なく相続人に辞任を通知し、家庭裁判所に代わりの遺言執行者の選任を請求すればよいことになっています(民法1010条)。
ご長男・ご長女の場合、遺言書で執行者に指定されることもあるかと思います。
被相続人の信頼も尊重しつつ、ご負担の無い方法を採られることをお勧めします。
当事務所では、遺言書の作成サポート、ご相談を承っております。
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