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【失敗しない!】非嫡出子と相続について

嫡出子と非嫡出子

 

嫡出子とは、婚姻関係にある男女の間に生まれた子をいいます。

法律上の夫婦でない、内縁関係にある男女の間に生まれた子は、嫡出子ではありません。

嫡出子でないと、相続の場面で、父(または母と)親子関係が無い、ということになり、相続人となりません。

非嫡出子が相続人となるのは、父(または母)に認知された場合になります。

 

非嫡出子と認知

婚姻していない男女の間に生まれた子は、認知によって親子関係が生じます。

そしてその効果は、子の出生時に遡って発生します(民法784条)。

認知されると、父(または母)の戸籍に、認知した旨が記載されます。

 

認知の請求方法

認知には、任意認知と強制認知があります。

  1. 任意認知は、父(または母)が、任意にする認知をいいます(民法799条)。

原則として、認知される側の同意を得る必要はありませんが、子が成人の場合には、子の承諾がなければ認知はできません(民法782条)。

また、父は胎児を認知することもできますが、その場合には、母親の承諾が必要です(民法787条2項)。

認知は戸籍の届出によってすることができます(781条・戸籍法60条・61条)。

また、遺言によって認知をすることもできます(781条2項)。

この場合は、遺言執行者が戸籍の届出をします(戸籍法64条)。

 

  1. 強制認知は、裁判によって認知を強制することを言います(家事277条)。

父(または母)の死後も、検察官を相手方として、死後認知の訴えをすることが出来ます(人訴42条1項・2条2項)。

ただし、父又は母の死亡の日から3年を経過すると、認知の訴えを提起することはできません(787条ただし書き)。

 

認知された非嫡出子の相続分は?

かつて、非嫡出子の相続分は、嫡出子の相続分の半分とされていました。

そのような規定が設けられていた趣旨は、家族制度や婚姻関係の尊重にありました。

しかし、非嫡出子には、その出生の状況に何ら責任がないこと、また、家族の在り方が多様化していることから、この民法の規定が見直され、2013年9月5日に改正されました。

現在は、嫡出子と認知された非嫡出子の相続分は、同じです。

 

失敗しないポイント!

非嫡出子の存在が、被相続人の死後にあきらかになった場合には、事実を知らなかった相続人は動揺し、遺産分割がスムーズにすすまない可能性があります。

生前に非嫡出子の存在が分かっていたら、全員にとって、心の準備やその他の準備ができることになるかと思われます。

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