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9.72021
【知っとく!】財産目録は作らなくてはならないの?
財産目録とは?
財産目録とは、簡単に言うと、ある人の持っている不動産・預貯金・株式などのプラスの財産と、債務のマイナス財産を表にした、財産の一覧表です。
財産目録があると、ある人の財産の状況が一目で分かることになり、とても便利です。
今回は、特に生前に、財産目録を作成するメリットをお話します。
財産目録は絶対に作らなくてはならない?
財産目録は、法律で作成義務が求められている書類ではありません。
よって、絶対に作らなくてはならないものではありません。
財産目録を作成するメリット
しかし実際には、財産目録は相続の場面で無くてはならないものだと言えます。
生前に財産目録を作っておくと、相続人に以下のようなメリットがあります。
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相続人が相続財産の調査をする時間と手間を省略できる
ご本人の財産や負債は、ご本人は熟知しています。
しかし、例えばネット証券を利用している場合など、ご本人にしか分からない財産もあります。
ご本人ですと、預金や株式の残高を調べる事は難しくありませんが、相続人がこの調査をするには、時間と手間が掛かります。
特にネット証券を利用している場合には、そもそもパソコンやスマートフォンのパスワードを探すところから始めなければなりません。
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相続財産の漏れが無くなる
遺産分割協議をするときに、相続財産にもれがあると、遺産分割協議がやり直しになります。
これは、相続人の大変な負担になります。
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相続税の申告の際に利用できる
相続税の申告をしなければならない相続の場合、財産目録があると、相続税の計算が簡便になり、またもれも無くなります。
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相続人が相続放棄をするかどうかの判断の材料になる
負債について、生前は相続人に伏せている場合もあるかと思います。
そのような負債も財産目録に正確に記しておかないと、相続人が相続放棄をする判断を誤る可能性も出てきます。
また、相続放棄の申述をするには、3ヶ月の期限があることから、調査に時間や手間が掛かるのは、相続人の大変な負担となります。
財産目録を作っておくと、このような相続人の負担が無くなります。
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財産が相続人全員に明らかになることにより、遺産分割協議でのもめごとが起こる可能性が低くなる。
財産目録を見て、どの相続人にも相続財産が明らかになると、遺産分割協議をする場合において、「もしかして隠している財産があるのではないか?」といった疑念を持つ余地が無くなります。
その上でなされた遺産分割協議は、相続人にとって明確で、すっきりとしたものとなると思われます。
知っとく!
以上のように、財産目録を生前用意しておくと、相続人にとって大きなメリットがあります。
お一人での作成が難しい場合には、専門家にご相談することをお勧めします。