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【失敗しない!】遺産分割協議書に捨印を押す理由

遺産分割協議書に捨印は必要?

 

遺産分割協議書には、相続人全員の捨印を欄外に押します。

捨印とは、軽微な間違いだったら訂正しても構わない、とする意思表示でもあります。

大切な文書の中で、誤字や脱字があった場合に、全て初めから作り直すのでは大変な手間が掛かります。

特に遺産分割協議書は、相続人全員の署名と実印を押す必要がありますので、それらのやり直しは、些細な間違いに対して、多大な労力を要することとなります。

 

そこで、あらかじめ捨印を押しておき、訂正があった場合には、自分以外の人が訂正をしても構わない、という許可を与えておく必要があります。

相続人が複数いる場合には、全員の捨印が無いと、訂正はできません。

遺産分割協議書の場合は、捨印は実印で押します。

 

訂正できることがらと、できないことがら

 

このように、捨印を押しておく理由は、軽微な誤字脱字だったら、自分以外の人が訂正しても構わない、という許可をあたえることにあります。

とすると、捨印によって訂正できることがらには、限りがあります。

重大な内容の変更は、捨印ではなしえません。

 

具体的には、捨印で訂正できることがらは、以下のものとなります。

  • 誤字や脱字
  • 住所など表記の一部訂正

 

捨印を使った訂正のしかた

 

では、具体的にどのように訂正をするのでしょうか?

まず、訂正したい文字に二重線を引きます。

そして捨印の横に、削除した文字数と、書き直した文字数を記載します。

(○文字削除、○文字追加)

そして、二重線の上に訂正印を押しますが、遺産分割協議書の場合は、実印を押します。

文章を遮ることがあるなど、二重線の上に押せない場合には、二重線の近くに訂正印を押します。

 

訂正する箇所によって、全員の訂正印が必要

 

被相続人の情報に関する訂正は、相続人全員の訂正印が必要になります。

そもそも、被相続人の情報は、相続人全員に影響を及ぼします。

そこで、相続人全員の合意が有る訂正であることを示すため、相続人全員の訂正印を必要とします。

一方、相続人各個人の情報に関する訂正は、訂正する相続人のみの訂正印で足ります。

なぜなら、その相続人にのみ影響を及ぼすので、その人のみの訂正印で足りるからです。

 

失敗しない!

 

捨印は、大切な文書を軽微な訂正の際、簡便に直すことができるようにするためのものです。

しかし、自分以外の人が訂正できる事で、遺産分割協議書の改ざんがなされる可能性も、含んでいます。

捨印を押す理由をしっかりと理解したうえで、押印に望むことをお勧めします。

 

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